ベルフェゴール戦(上級)のオートリピート戦法を練っているとき、それは起こった。
敵がまったく何もしないままターンが終わった!?
デスマシーン戦のページで解説しているように、敵の行動は、適正な対象がいない場合は立ち消えになる。
どうやら、継続ダメージによってパーティが全滅すると、敵が最初の行動をする瞬間に「適正な対象がいない」状態になっているせいで、すべての攻撃がキャンセルされるようだ。
……ならば、パーティアタックで継続ダメージを発生させれば、敵の攻撃を任意にキャンセルできるのではないか?
答えはイエス。ただし、「どんな敵にでも通用する」というわけではないほか、制限も多々あって、決して万能ではない。また、「敵を既定のターン以内に倒す」という目標には不向きだし、ダークビジョンズでは自分からスコアを減らしにいくことになってしまうので注意。
最後の項目の問題があるので、MPやLBゲージの供給には、以下のような工夫が必要。
MP供給のための工夫
●ユニットのMPを上げる
●消費MP節約の効果を持つものを利用する
●行動前にMPが自動回復するものを利用する
●MPを使わない行動を利用する(LB、たたかう、MPを消費しないアビリティ)
●味方のMPを回復できるユニットを入れる
LBゲージ供給のための工夫
●蘇生時にLBゲージがたまる効果を利用する(『力の解放』、臥竜乃筆、『獣性の目覚め』)
●「バーストストーン上昇量」を上げる
●味方のLBゲージをためられるユニットを入れる
まず、継続ダメージ役とリレイズ役を選ぶ。
「味方にも使用可能で、継続ダメージ付与の効果を持つ全体攻撃」が必要。その攻撃自体でダメージを与えるかどうかによって、注意点が以下のように異なる。
攻撃自体でダメージを与える場合
●パーティ全員に食いしばりを持たせて、「ダメージに食いしばりで耐えたあと、継続ダメージで戦闘不能になる」という流れを狙う
●2ヒット以上する攻撃はNG(1ヒット目で食いしばりが発動、2ヒット目で戦闘不能になってしまうせいで、うまくいかない)
●属性耐性で継続ダメージを無効化してはいけない
攻撃自体でダメージを与えない場合
●全員の食いしばりを外す必要がある(食いしばりで継続ダメージに耐えてしまって、成立しなくなる)
●属性耐性で継続ダメージを無効化してはいけない
以上を踏まえると、基本的には『バイオラ』や『バイオガ』でOK。よって、継続ダメージ役になるユニットは、ほぼ誰でもいい。
魔法 | 使う方法 |
---|---|
バイオラ |
●幻獣ディアボロスで習得 ●クラフトで作って装備する(黒魔法レベルが5以上必要) |
バイオガ |
●幻獣ディアボロスで習得 |
『バイオラ』『バイオガ』は、闇属性でダメージを与える攻撃なので、パーティ全員に食いしばりを持たせて、闇属性耐性を99%以下に抑えることが必要になる。
ユニット固有のアビリティを使いたい場合は、以下のようなものが利用できる。
なお、攻撃時間が長いものは、戦術上は何の問題もないが、長期戦ではプレイヤーにストレスがかかるので、あまりオススメではない。
ユニット | アビリティ | 属性 | 食いしばり | 備考 |
---|---|---|---|---|
イサール | 幻獣の拳・火炎 | 火 | つける | ― |
イーゴ | くさい息 | 無 | 外す | 毒、暗闇、睡眠、沈黙、麻痺、混乱、病気、石化は、パーティアタックでは自分にしか発生せず、イーゴはデフォルトで耐性を持っているので、石化耐性などを用意する必要はない |
聖天使アルテマ | ナノフレア | 無 | つける | ― |
青魔道士フィーナ | 白銀の鉄槌 | 光 | つける | 攻撃時間が長い |
※闇騎士レオンハルトの『ダークプリズン』は味方に使えない。炎獄レインの『炎獣の剣』、ユウナ(FFX-2)の『ヒート乱舞』、ミリエッタの『ヒートカタルシス』は、2ヒット以上するので不適
毎ターン、味方全員を確実にリレイズ状態にする能力が必要。具体的には、以下のユニットから選ぶ。
ユニット | リレイズ手段 | 備考 |
---|---|---|
氷魔ラスウェル | 氷楔の護り | ― |
エリア | クリスタルに捧ぐ光 | 長期戦になる場合は、MPの供給に注意が必要 |
祈りの白魔道士ローザ | リレイズII | |
シェラタン(EX覚醒+2以上) | リレイズII | |
黒鳳剣ヒョウ | イモータルドライブ | |
リュック | LB | 臥竜乃筆と『獣性の目覚め』でLBゲージをためる必要がある(通常の自動蓄積ではダメ) |
エアリス | LB | マスターカード+「この命をかけて」(Lv.10)が必要(ほかの方法でLBゲージを確実にためられるなら、そちらでもいい) |
光の戦士レナ | LB | |
兄想う少女マリア | LB | |
フリージア | LB | |
イビルシャーマン シャルロット | LB | |
セーニャ | LB | |
白蓮の魔道士フィーナ(★7) | LB |
あとは、効率的にダメージを与えていける編成を考えよう。自前のユニットだけなら、残り枠は3人ぶん。デバフ役を1体入れたらあとは攻撃役にして、バフはオート、属性は武器に頼るのがセオリーだ。同行者も使う想定なら、バフ役を入れるのも手。
敵の防御や精神を大きく下げられるユニットを選ぶ。属性耐性ダウンのデバフも使えると便利だ。ただし、SLBやウラの行動に依存するものは避けること。
操作の面倒のなさ(毎ターン「RELOAD」だけで済ませる)を考えると、アバランチ ジェシーか、ワッカか、紫紺の八賢者ローウェンに、マスターカードを使って「この命をかけて」(Lv.10)を装備させるのがオススメ。ただし、ジェシーは食いしばりを外せないので、イーゴと併用することはできない。
チェインも含めて、ユニット2体で強力な攻撃を成立させたい。具体的には、以下のような組み合わせが考えられる。
ビビはエリニュエスリングを装備し、黒魔法4連発を反射して攻撃。スタイナーは、マスターカードを使って「この命をかけて」(Lv.10)を装備し、毎ターンLBを使う。
なお、スタイナーは食いしばりを外せないので、イーゴと併用することはできない。
メインアタッカーの強力な攻撃をチェインに乗せる。メインアタッカーとしては、伝説の英雄セフィロス、アーロン、タイヴァス、ナイツ オブ グランシェルト、ファリス-Neo Vision-、ノクティス王子などがオススメ。
チェインはタッグアタックで行なうのが簡単。長期戦の場合、リノア&アンジェロかアバランチ ビッグス&ウェッジの『たたかう』を利用すると、MPの心配をしなくて済む(キロス&ウォードの『たたかう』は、HIT数が少なすぎてイマイチ)。その場合は、二刀流+閃光のスカーフ系でチェイン数を増やすこと。
そのほか、デバフ役としてアサシン シャドウを採用し、ザナルカンドのティーダあたりとチェインさせる手もある。
強力なLB同士でのチェイン(例:ニンジャマスター ホークアイ+暁の四戦士ガラフ)、強力な通常アビリティ同士でのチェイン(例:孤高の獅子スコール+ザナルカンドのティーダ)など。同行者を使う前提なら、神様×2も有力。
強力なタッグアタックなら、単独でダメージソースとして機能する。タッグアタックのLBを持つユニットとしては、リノア&アンジェロ、剛拳の姫と獅子王、キロス&ウォード、魔人フィーナ&ソル、ラスウェル&レーゲン、レイン&フィーナなどが挙げられるが、イチオシはゴールデンライザー。この戦法ではSLBが使えなくなるが、ゴールデンライザーの場合はそれがメリットとして働き、LBを使い続けることができる。LBダメージアップと攻撃アップのバフをかけてからダメージを与えるので、自動バフが不要な点も嬉しい。
LBゲージの供給は『たくす』で行なう。たくす役としては、デフォルトで『力の解放』を持つ光の戦士バッツが便利。それ以外のユニットだと、渚のフィーナ(★5以下)、ガラフ、シエラあたりに、臥竜乃筆と『獣性の目覚め』を装備させると良い。
ユニット | 装備などのポイント |
---|---|
全員共通 |
|
アバランチ ジェシー |
|
エリア |
|
フォルカ |
|
光の戦士バッツ |
|
ゴールデンライザー |
|
狙っている戦略
●ジェシーがLBで敵の防御と属性耐性を下げる
●エリアが味方全員をリレイズ状態にする
●フォルカの能力で、各ターンの開始時に味方のMPを回復する
●フォルカが味方に『バイオラ』か『バイオガ』を使って食いしばりを消費させ、継続ダメージを付与する
●バッツが『たくす』でライザーのLBゲージをためる
●ライザーがLBを使って、自分にバフをかけながら攻撃する
フォルカは味方のMPを毎ターン自動的に200ずつ回復でき、これはエリアやフォルカが消費する量を上回る。ジェシーとバッツのLBゲージは『力の解放』で毎ターン満タンになり、ライザーはバッツからLBゲージを託してもらう。よって、MPもLBゲージも供給不足に陥ることが絶対になく、無限に戦い続けることができる。
なお、エリアの最大MPを上げて、消費MPを節約するものを装備させれば、MP回復なしでも100ターン強は行動可能。それまでに敵を倒せるなら、フォルカは外してもかまわない。「ターン開始時の行動」がないユニットに替えれば、ストレスを軽減できるだろう。
「先制攻撃やカウンターへの対策のためにフォルカを交代させる必要がある」という場合は、エリアのMP回復にターン開始時にMPを回復するものを利用するか、リレイズ役を「LBを使うユニット」に替えるといい。『バイオラ』を使うMPすら足りなくなるようなら、継続ダメージ役にターン開始時にMPを回復するものを装備させよう。
ジェシー | エリア | フォルカ | バッツ | ライザー |
---|---|---|---|---|
LB | クリスタルに捧ぐ光 | バイオガ (味方に) |
たくす (ライザーに) |
LB |
これを毎ターン繰り返す(1ターン目のみ、バッツはやることがないので『ぼうぎょ』)。コマンド選択は、1ターンに2回の「RELOAD」だけで済む。
以下は、サンプルとしてのグルームウイング戦。敵のHPが高すぎて面倒なので中級にしているが、上級でもまったく同じように、何もさせないまま一方的に倒せる(はず)。
この戦法では、敵にいっさい行動させないのだから、どんな相手でも倒せそうに思える。しかし、実際にはそうはいかない。
敵の行動がキャンセルされるかどうかは、おそらく、以下の仕組みで判定されている。
通常のルーチンどおりに行動しようとする
↓
最初の行動について、適正な対象が存在するかどうかをチェック。存在すれば実行。存在しなければキャンセル
↓
2番目の行動について、適正な対象が存在するかどうかをチェック。存在すれば実行。存在しなければキャンセル
↓
3番目の行動について、適正な対象が存在するかどうかをチェック。存在すれば実行。存在しなければキャンセル
↓
(以降も同様に続く)
敵がこちらを攻撃しようとしても、継続ダメージで全滅していると、「適正な対象が存在しない」と判定されて、その行動はキャンセルされるわけだ。
問題は、敵が「自分を対象にしたバフや回復」を使うとき。そういった行動の場合、適正な対象(自分)が存在しているので、キャンセルされずに実行される(もともと対象も何もない「予告行動」なども同様)。そして、その実行時間のあいだに、こちらのリレイズ復活が完了してしまう。そのあとで次の行動の判定へ進むと、適正な対象(復活したユニット)が存在しているので、攻撃が普通に実行される。
よって、この戦法は「自分への行動のあとにこちらへの攻撃を行なう敵」には通用しない。以下はその一例だ。
敵 | 解説 |
---|---|
デュラハン | HPが残り80%以下になったあとの、12の倍数ターンや15の倍数ターンでは、自分に『ケアルラ』を使ったあとに攻撃してくる。それらの攻撃はキャンセルできない |
バハムート★3 | 行動の変化後は、毎ターン、最初に自分にバフをかけてから攻撃してくる。よって、キャンセルはほとんどできない |
阿修羅★3 | 特定の条件を満たしていると、節々で自分への行動を使用。そのあとに攻撃してくるパターンもあり、それらはキャンセルできない |
ベルフェゴール | HPが残り50%以下になると、『超吸血』を毎ターン使用。この行動はこちらへの攻撃ではあるが、「自分に対してバフをかける効果」も持っているためキャンセルできず、そのあとの攻撃もすべて実行される |
逆に言えば、「こちらへの攻撃しか持っていない敵」や「自分への行動のあとには攻撃してこない敵」なら、すべて倒せるはず。ただし、先制攻撃やカウンターなどの特別な事象には個別に対応する必要があり、考えることは意外に多い。